個サルの募集数&残数と消費者心理

悲しい個サルあるあるってなんでしょう? コネラーや指示出しとの遭遇はもちろん、僕がなにより残念に思うのが「人数足りなくて中止」です。天気も良くすっかりやるつもりで楽しみにしてたのに梯子を外された感じに・・・。逆に残り一人に滑り込めた時なんかはラッキーに感謝しますね。

 

改めて考えてみると個サルの募集数と残数は申し込み行動に影響しませんか? 残り一人なら即申し込むのでしょうけど、例えば20人募集のケースで残数18、つまり2人しか予約してなかった場合はどうでしょう。それが明日開催だったら「人数足りなくて中止」が予想されるのでそこはやめて別な施設を探すのではないでしょうか。でも、これが来週開催ならこの先予約が入るかもしれず、一旦申し込みしておいて様子見もありでしょう。

最低開催人数が10名で、開催直前で9人しか予約してないケースではどうですかね。自分が予約してなんとか10人になってOKという方もいれば、5 vs 5を延々と2時間やる事になると辛いと思い、もっと人が沢山いて休憩が多そうなところを探す人もいるのでは。僕の心境としては20名募集で14人ぐらいのときが最も予約に対するモチベーションが上がります。

 

このように、募集数と残数によってその回に参加するかしないかある程度モチベーションが変わるはず。とにかくやれれば良い人はあまり気にしないとして、おっさんな僕は色々な打算が働き、自分にとってより良い条件でやれる場所を選んでいますね。特に都内は様々な選択肢がありますし。

 

では運営側はどう考えるのでしょうか。

多くの運営者は大手の汎用予約システムをそのまま使いリアルタイムでの予約状況を正直に出している気がします。ですが、ビジネスとしてより多くの顧客獲得や売上増加を目論む人は上述のような消費者心理を逆手に取るはず。つまり、実際とは異なる数を出して消費者の行動をコントロールしようとします。

例えば、人が集まらなくて開催自体が中止となりそうな事を匂わせないよう予約数を多く見せる、プレー時間と休憩時間のバランスがよい人数(15人を5名ずつ3チームにわけて回す)になりそうだと思わせる、残り人数を少なめにして駆け込み予約を促す・・・など。

恐らくデータを解析したら募集数&残数をいつどのように提示すれば最大の動機づけが得られるかわかるはずです。こういった消費行動分析を踏まえた対応は物品販売や不動産営業等あらゆる業種でやられているわけで、個サルもビジネスと考えるならやらない理由はありません。

 

予約システム次第とはいえ、運営者が望んだ数を表示させる事はそんなに難しくないと思います。リスクがあるとしたら本当に予約数が少なく開催できなくなっちゃう事。でも、それも急なキャンセルが多発したとか言い逃れはできますよね(繰り返すと客の信頼は失いますけど)。

実際、このような視点で世の中の個サル募集を見てみると、募集が始まったばかりなのに20名中15名埋まっていたり、予約したのにシステム上の残数が変わらないところが・・・。

もちろん本当に予約とキャンセルが激しく動いており見かけの数字は動いてないとか、複数の予約システムを使ってるから正確な数値が反映されてないとか、常連や回数券購入者向けに予め一定数枠を押さえてるとか、色々理由はあるかもしれません。

仮に人数を操作していてもそれは営業努力の一環であり特別悪いことしてるわけではないのです。そもそも消費者に実数を開示する義務はないですし、結果集客に成功し個サルが開催されてユーザーも楽しめる訳なので。

 

ただ、なんかひっかかるのですよね。真実ではない情報を握らされて判断するはめになっているのが。実害はほぼないのですけどスッキリしないのです。この手の営業努力してるところは他にも色々と自分達に都合の良い仕掛けをしているはずで、そういう点も含めて信頼できる相手か慎重にならざるを得ません。ホームページの説明に書いてある事と実際の運営が違っているように感じた場合は意図せず転がされているのかも。人気があるように見せるのは集客における常套手段。参加してみたら思ったより人が少ない事が続く時はなんらか操作されてると考えて良いでしょう。

 

何故こんな記事を書いてるのか。それは広告や見せかけの数字に上手い事乗せられて参加したら思いの外楽しくなかったから。僕はその運営においてはメインターゲット顧客ではなく、一見さんとして消費されたと感じました。運営側というより素直過ぎる自分に喝を入れたい気持ち。

とはいえそこがどんな個サルかは飛び込んでみないとわからないです。所詮は個サル。毎回来る人も違えばチームメンバーもバラバラ。心に柔軟性を持ちつつ自分なりの見極めをしていきたいですね。